第一種農地、甲種農地とは?

「第一種農地」とは、青地以外の農地で、集団的に存在する農地その他の良好な営農条件を備えている農地として政令で定めるもののことです。農地法第4条第6項第1号ロに定義されています。
 第一種農地の具体的な要件は、次のとおりです。

  1. おおむね10ヘクタール(10万平米)以上の規模の一団の農地の区域内にある農地
  2. 土地改良事業の施行の区域内にある農地
  3. 傾斜、土性その他の自然的条件からみてその近傍の標準的な農地を超える生産をあげることができると認められる農地

(農地法施行令第5条)

 また、「甲種農地」とは、第一種農地のうち市街化調整区域内にあって次の要件を満たす農地のことを指します。

  1. 区画の面積、形状、傾斜及び土性が高性能農業機械による営農に適するものであると認められるもの
  2. 特定土地改良事業等の工事完了の翌年度初日から起算して8年を経過していないもの

(農地法施行令第6条、農地法施行規則第41条および第42条)

 生産性の高い農地や、土地改良事業への投資が行われている農地は、国にとっては「保護の必要性が高い重要な資源」なので、原則として農地転用は許可されません。第一種農地や甲種農地の転用許可を得るには、行政庁に転用理由を納得してもらうための事業計画書を作成し、事業計画を裏付ける資料を準備し、窓口に何度も足を運んで担当者と折衝を重ねる必要があります。
 第一種農地や甲種農地の転用許可申請は、自力でイチからやり遂げるには非常に多くの時間と労力を要するので、農地転用許可申請を得意とする行政書士に相談することを強くお勧めします。